オフカメラストロボライティング 【前編】
元々、写真撮影を始めたきっかけはアイドルのライブ撮影が主だったものでした。ストロボ禁止が原則である以上、カメラの高感度ノイズ耐性とレンズの明るさというカメラの基本性能部分、連写してどれだけ使える写真を拾えるかが勝負の戦場。
つきつめれば、解像感やボケ味、発色なども気になるところなのですが、それはひとまず置いといて…
当方の撮影している現場を見たことがある方はご存知かと思いますが、PENTAX K-50という今や販売終了した型落ちのエントリー機を使っています。
購入当時、大手N社やC社の同価格帯の機種よりもむしろ中級機に近いスペックであったこと、モデル末期でお手ごろな値段で入手できたこと、また、レンズ資産は過去にカメラが趣味だったPENTAXユーザのカミさんから借りればいいか~くらいのお気軽な気持ちが購入のきっかけだったわけです(^^;)
自分の身の回りでKマウントユーザは少数も少数。PENTAXの弱点であるAF性能も考慮すれば、決してライブ撮影向きなメーカーではないので、納得ではあるのですが、そんなことを知ったのは後の話。
ともかく、なかなかいろんなレンズを試す機会というものがない。
ひとまずレンズを買ったり売ったりしつつ、ようやく自分なりのスタンダードに着地した感じです。
さて、ここでライブ撮影一辺倒で行くのであれば、所謂「レンズ沼」へ確実にハマってたと思うんですね。バズーカみたいな大口径の望遠レンズとか。
そうはならなかったのはひとつのきっかけがありました。
それは「モデルの撮影会」。
狭義で言えば、アイドルのポートレート撮影です。
結局、推しの子がきっかけではあるんですが←
より自由なシチュエーションで、好きな構図で写真が撮れる。
一般的なカメラ趣味の方であれば順当な道順だと思うのですが、アイドルのライブ中心で遠方射撃でカメコ修行()していた自分にとっては新鮮なものでした。
はじめての個撮を入れたときには何て楽しいのだろうと感激したものです。
何度かの撮影会を経験して、毎回いろいろな実験ができて、それはそれで楽しかったのですが、人間、欲張りなもので、同じシチュエーションで教科書どおりの構図で写真を撮り続けても、今度は写真そのものに目を引く個性がないな…つまらん写真だな…とあっという間に壁にぶつかったわけです。
札幌のカメコ界隈でも歴戦の猛者がいるわけで、プロのような機材で素晴らしい写真を残されている方がたくさんおります。
ぶっちゃけ「好きな子の写真を楽しむなら、上手い人の見てるだけで良くね?」となったわけですね。
そんな折、昨年は仕事のため指をくわえて見送ったライブプロの海イベントが今年も行われるとの報が入り、気もそぞろ((o(´∀`)o))
水着のアイドルがその辺でウロウロしているイベントです。
そりゃあもう、「ここは失敗できない現場だ!」と意味もない使命感に燃えw、日中シンクロ目的でクリップオンの中華ストロボを1灯購入。
下心って大事ですね( ̄▽ ̄)←
思えば、ここが全てのターニングポイントでした。
「光を操ることの面白さ」
これを知るきっかけになったイベントです。
もちろん、この時点ではオンカメラで使ってましたので、ヘッドを動かしてバウンスなどしてもたかが知れているわけで。
ストロボのことをいろいろ調べているうちに、とあるサイトに出会います。
Ilko Allexandroff Photography / イルコ・光の魔術師・フォトグラファー
正直、目から鱗でした。
主に使っているのはストロボ1~2灯程度。
オフカメラにしただけでここまで表現力豊かになるものなんだと、すっかり彼の作品の虜になった次第で。
長いので、【中編】につづく。